●日本の文字は,本来縦にかくようになっていますが,現在は,ほとんど横にかくことが多いですね。そこで縦書と横書の効用について。
・日本の文字は,縦にかくようにできている文字なのですが,今は横にかくことが多いですね。
なぜ日本の文字は縦にかくようにできているかというと,連綿(れんめん)といって,1画目から2画目へと,空間でも気持ちをつなげてかく,これを,筆脈を通すといいます。このため読む方に,ことばを,話すような,「話し言葉」として,頭と心に入り,届くのです。
一方横がきは筆脈は必要なく,文字そのままですから,会社や公用の文字としては,用件のみ正しく伝えることができます。
そこで私は,私用で文字をかくときは,たとえば,会社の中で,大切なことを伝えるような時も,縦にかき,大切な用件を,お伝えすることをおすすめいたします。
筆脈の通った文字は,心の流れも表し先様の「心」に届くように思います。同じ縦がきでも字が下手だからとパソコンなどではいけません。文字に上手下手などなくて,丁寧に,心をこめてつづられた文字はよい結果に結びつくと思います。できれば,筆を使います。ボールペンや筆ペンでもよいのですが,動物の毛である筆は,細い太い軽い強い濃く薄くと,文字に変化が出て,自分で思っている以上に表現することができますので,時には,手持ちの硯で,墨を磨り,自己流でよいですから好きな言葉などかくところからはじめて「縦にかく」たのしさを体験してみましょう。