雨もよし,風も又有。
晴れの日は,ただたのしむ。
暑い時は木々の緑の下に入り込む。
初夏から少し季節がすすんだ夏の風情。
清少納言が清水(きよみず)にお籠(こ)もりしていた時,中宮様からの御文が届き,
「紙などの なめげならぬも 取り忘れたるたぐひにて,紫なる蓮(はちす)の花びらに書きて参らする。」
「紙などの 失礼に当たらないようなものも,うっかり家に忘れたような次第で,御返事を紫色の蓮の花びらにご返歌を書いて差し上げます。」とある
七夕まつにの短冊も古くは 梶の葉に書いたと伝えられている。
ふみつきに暑中お見舞いのおたより。
自分の言葉で涼やかな墨で認(したた)めましょう。