水無月の季節のことば
「銀河鉄道の夜」「春と修羅」「注文の多い料理店」「雨ニモマケズ」。
詩人であり 作家で 求道的(ぐどうてき)な,
法華経信者で,「世界全体が幸福にならないうちは自分一人のの幸福はない」。
駆け抜けるような三十七年の生涯,宮沢賢治。
「雨ニモマケズ」は亡くなってから発見された自分用のメモで,だれかに見せるためのものではなかったという。
理想を追い求め,献身的な奉仕の一生の没後八十年にあたる。
まだ肌寒いころに訪ねた岩手の青い空
賢治が手を触れ 目にしたであろう鉱物の赤い色と群青を思い出す。